地域包括ケアシステムとは

更新日:2024年03月14日

地域包括ケアシステムの姿

いつまでも東彼杵町で暮らすために

地域包括ケアシステムとは、人生の最後まで住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けていけるよう、医療・介護・介護予防・生活支援・住まい(詳しくは、「地域包括ケアシステムを構成する5つの要素と取り組み」に記載)を、地域の中で役割分担しながらサービスを提供していく仕組みです。

医療や介護といった専門職だけでなく、地域にお住いの皆さんも力を合わせて高齢化社会を支えていきましょう。

どうして地域包括ケアシステムが必要なの?

日本では、諸外国に比べ、例をみないスピードで高齢化が進行しています。高齢化が進むにつれ、介護や医療が必要になった人への保障額が増え続けていくと、日本の財政だけでは高齢者を支えきれなくなる恐れがあります。そうなると、高齢者を支える介護職員不足とあいまって、施設に入れない人や退院した人たちが不安を抱えながら在宅での生活をせざるを得なくなります。

今後増加するであろう、在宅で暮らす高齢者、医療が必要な高齢者、一人暮らしの高齢者に対しての受け皿となる対策が必要となりますが、地域包括ケアシステムが充足してくると、地域に合わせた効率的な介護を、専門職を含めた地域全体で行っていけるようになります。

また、地域包括ケアシステムにより地域の方が高齢者に関わっていくことで、介護予防の大切さを理解し、予防活動に対する取り組みが活性化することも期待できます。

地域包括ケアシステムを構成する5つの要素と取り組み

地域包括ケアシステムは上図のように5つの要素で構成されており、地域の特性に合わせて各要素を豊かにするよう取り組んでいます。各要素において、どのようなことに取り組んでいくべきなのか、考えていくべきなのか見ていきましょう。

医療

病気になったら医療機関を利用することになります。医療と介護が連携し、退院後安心して地域に戻れるような仕組みづくりや、日常の療養支援や急変時の対応が必要になってきます。

具体的には、医療・介護資源のリストマップを作成したり、医療と介護が連携するにあたり情報交換の場を作ったり、退院にあたり地域包括支援センターと連絡調整ができるような仕組みづくりをしています。

介護

加齢や病気により要介護となっても自宅で生活できる環境を整えます。常時介護が必要な状態になれば入所施設も利用できます。

東彼杵町でも、介護サービスの充実を図ったり、介護職の資質向上のため研修会や情報提供を行っています。

介護予防

介護予防は地域包括ケアシステムを支える重要な要素です。介護が必要となる前の介護予防を充実させ、心身が健康で生きがいを感じられる生活を、できるだけ長く続けていけることを目指します。

東彼杵町では、次のようなことに取り組んでいます。

  • 通所型サービスC事業(はつらつ教室)や一般介護予防事業(「よんなっせ」や「よってみんね」)などの、体力づくり、健康づくりができる場を提供
  • いきいき百歳体操やいきいきふれあいサロンといった住民の主体的な活動をサポート

生活支援

高齢者の健康的な暮らしをサポートするためには、地域ボランティアや地域交流・社会参加の場が欠かせません。東彼杵町でも、次のようなことに取り組んだり、取り組むことを目指しています。

  • 見守りや外出支援、日常のちょっとした困りごとを支援する地域の団体やサークルを把握し、地域に情報提供する
  • 生活支援コーディネーターと協議体(支えあいたい東そのぎ)を配置し、町に不足するサービスの創出、サービスの担い手の養成などを行う
  • 認知症の人やその家族の支援のため、地域理解を広めたり、見守り体制を作ったり、成年後見制度の普及に取り組む
  • 高齢者虐待に迅速かつ適切に対応する

住まい

自宅やサービス付き高齢者向け住宅を整備し、人生の最後まで地域で暮らせるようにしていきます。

手すりの設置や段差の解消などの住宅改修を専門職と連携し、その人にとって本当に必要な改修を計画・実施したり、サービス付き高齢者向け住宅が医療機関・介護事業所と連携取れているか把握したり、入所サービスの待機者が出ないよう計画的に整備したりしています。

東彼杵町の地域包括ケアシステムはどれくらいできているの?

日本全国、すべての自治体が地域包括ケアシステムを構築すべく活動しています。

東彼杵町ではどれくらい整備が進んでいるのか、毎年長崎県から評価を受けています。その評価結果を公表します。

県の評価では、AからEの5つの要素の他、「専門職・関係機関ネットワークの構築状況」、「住民参画の状況」、「行政の関与・連携がどれくらいできているのか」も要素の一つとして東彼杵町の状況を確認、評価されます。

  • 専門職・関係機関のネットワーク
    医療・介護・福祉等のサービスが必要な人に適切に提供されるための繋がり
  • 住民参画(自助・互助)
    地域のニーズに応じた生活支援サービスや介護予防活動を担うための住民参画の促進
  • 行政の関与・連携
    地域の課題を、地域資源を有効に活用しながら住民とともに解決していくための行政のサポート

各要素5点満点で、東彼杵町は1要素で1点増となり、前年度より点数が上がりました。

医療の要素では、退院後の経過や在宅医療の質をモニタリング評価するための関係者によるカンファレンス、介護の要素では人材不足・人材育成への対策、生活支援の要素では、虐待通報に対する迅速・適切な対応と認知症サポーター(地域住民)の養成・普及、効果的な活用や、地域理解の広がりが不足していると評価を受けました。不足部分をできるだけなくし、出来ている部分はさらに質を高めるよう努めていきます。

この記事に関するお問い合わせ先

長寿ほけん課 長寿支援係
〒859-3807
長崎県東彼杵郡東彼杵町彼杵宿郷706番地4
直通番号:0957-46-1173
(休日・夜間の緊急連絡は役場当直経由で対応)
お問い合わせフォームはこちら