○東彼杵町農業次世代人材投資資金交付要綱
平成25年1月10日
告示第2号
(目的)
第1条 この要綱は、次世代を担う農業者になることを志向する経営開始直後の新規就農者に対して経営開始型の農業次世代人材投資資金(以下「資金」という。)を交付することにより、青年の就農意欲の喚起と就農後の定着を図る。本事業の実施に当たっては、農業人材力強化総合支援事業実施要綱(平成24年4月6日付け23経営第3543号農林水産事務次官依命通知。以下「国の実施要綱」という。)、農業経営基盤強化促進法(昭和55年法律第65号。以下「基盤強化法」という。)及び東彼杵町補助金等交付規則(平成16年規則第22号。以下「規則」という。)に定めるもののほか、本要綱に定めるところによる。
(交付要件等)
第2条 町は、以下の要件を満たす者に対し、予算の範囲内で資金を交付する。
(1) 独立・自営就農時の年齢が、原則50歳未満であり、次世代を担う農業者となることに強い意欲を有していること。
(2) 次に掲げる要件を満たす独立・自営就農であること。
ア 農地の所有権又は利用権(農地法(昭和27年法律第229号)第3条に基づく農業委員会の許可を受けたもの、同条第1項各号に該当するもの、基盤強化法第20条に基づく公告があったもの、農地中間管理事業の推進に関する法律(平成25年法律第101号)第18条に基づく公告があったもの、都市農地の貸借の円滑化に関する法律(平成30年法律第68号)第4条に基づく認定を受けたもの及び特定作業受委託契約を締結したものをいう。)を交付対象者が有していること。
イ 主要な農業機械・施設を交付対象者が所有している又は借りていること。
ウ 生産物や生産資材等を交付対象者の名義で出荷・取引すること。
エ 交付対象者の農産物等の売上げや経費の支出などの経営収支を交付対象者の名義の通帳及び帳簿で管理すること。
オ 交付対象者が農業経営に関する主宰権を有していること。
(3) 基盤強化法第14条の4第1項に規定する青年等就農計画の認定を受けた者であること。ただし、交付期間中に、同法第14条の5第2項に規定する認定の取消しを受けた場合及び同条第3項に規定する認定の効力を失った場合を除く。
(4) 青年等就農計画に農業次世代人材投資資金申請追加資料(様式第1号)を添付したもの(以下「青年等就農計画等」という。)が次に掲げる基準に適合していること。
ア 農業経営を開始して5年後までに農業(農業生産のほか、農産物加工、直接販売、農家レストラン、農家民宿等関連事業を含む。)で生計が成り立つ計画であること。
イ 計画の達成が実現可能であると見込まれること。
(5) 経営の全部又は一部を継承する場合は、継承する農業経営に従事してから5年以内に継承して農業経営を開始し、かつ、交付期間中に新規作物の導入、経営の多角化等経営発展に向けた取組を行い、新規参入者(土地又は資金を独自に調達し、新たに農業経営を開始した者をいう。)と同等の経営リスクを負って経営を開始する青年等就農計画等であると町長が認めたものであること。ただし、1戸1法人(原則として世帯員のみで構成される法人。)以外の農業法人を継承する場合は交付の対象外とする。この場合において、交付対象者が農業経営を法人化している場合は、第2号のア及びイの「交付対象者」を「交付対象者又は交付対象者が経営する法人」と、同号のウ及びエの「交付対象者」を「交付対象者が経営する法人」と読み替えるものとする。
(6) 人・農地プラン(人・農地問題解決加速化支援事業実施要綱に定める実質化された人・農地プラン等をいう。以下この要綱において同じ。)に中心となる経営体として位置づけられている若しくは位置づけられることが確実と見込まれていること又は農地中間管理機構から農地を借り受けていること(以下「人・農地プランに位置づけられた者等」という。)。
(7) 原則として生活費の確保を目的とした国の他の事業による給付等を受けておらず、かつ、原則として農業人材力強化総合支援事業実施要綱別記3に掲げる農の雇用事業による助成を受けたことがある農業法人でないこと。
(8) 原則として農林水産省経営局が運営する青年新規就農者ネットワーク(一農ネット)に加入していること。
(9) 園芸施設共済の引受け対象となる施設を所有する場合は、当該施設について、気象災害等による被災に備えて、園芸施設共済、民間事業者が提供する保険又は施工業者による保証等に加入している、又は加入することが確実と見込まれること。
(10) 第5条の青年等就農計画等の承認申請時において、前年の世帯全体の所得が600万円以下であること。ただし、600万円を超える場合であっても、生活費の確保の観点から支援対象とすべき切実な事情があると町長が認める場合に限り、採択を可能とする。
(11) 就農する地域における将来の農業の担い手として、地域のコミュニティへの積極的な参加に努め、地域の農業の維持・発展に向けた活動に協力する意思があること。
(12) 農業経営開始後5年以内のものであること。
(資金の額)
第3条 資金額を次のように定める。
(1) 資金の額は、経営開始初年度は、交付期間1年につき1人あたり150万円とし、経営開始2年目以降は、交付期間1年につき1人あたり350万円から前年の総所得(農業経営開始前の所得、被災による資金の交付休止期間中の所得及び資金を除く。以下同じ。)を減じた額に5分の3を乗じて得た額(1円未満切捨て)とする。ただし、前年の総所得が100万円未満の場合の資金の額は、150万円とする。
(2) 夫婦で農業経営を開始し、次に掲げる要件を満たす場合の資金の額は、交付期間1年につき夫婦合わせて前号の額に1.5を乗じて得た額(1円未満切捨て)とする。
ア 家族経営協定を締結しており、夫婦が共同経営者であることが規定されていること。
イ 主要な経営資産を夫婦で共に所有していること。
ウ 夫婦共に人・農地プランに位置づけられた者等となること。
(交付期間)
第4条 交付の期間は、最長5年間(経営開始後5年度目分まで)とする。
(青年等就農計画等の申請及び承認)
第5条 資金の交付を受けようとする者は、青年等就農計画等を作成し、町長に提出し、その承認を受けなければならない。
(青年等就農計画等の変更申請)
第7条 前条の規定による計画の承認を受けた者は、青年等就農計画等を変更しようとするときは、計画の変更を申請しなければならない。ただし、追加の設備投資を要しない程度の経営面積の拡大、品目ごとの経営面積の増減等の軽微な変更の場合はこの限りでない。
3 資金の交付の申請及び資金の交付は、半年分を単位として行うものとする。ただし、町長が特別の理由があると認めるときは、1年分を一括して行うことができるものとする。
4 交付の決定を受けた者(以下「資金交付対象者」という。)が引き続き資金の交付を申請するときは、申請する資金の対象期間の最初の日から1年以内に交付申請書を町長に提出しなければならない。
(交付中止の届出)
第9条 資金交付対象者は、資金の交付を中止する場合、町長に中止届(様式第5号)を提出しなければならない。
(1) 第2条に規定する要件を満たさなくなった場合
(2) 農業経営を中止した場合
(3) 農業経営を休止した場合
(4) 第17条に規定する就農状況報告を行わなかった場合
(5) 第18条の規定による就農状況の現地確認等により、「交付対象者の考え方」を満たさない等、適切な農業経営を行っていないと町長が判断した場合
(6) 資金交付対象者の前年の総所得が350万円以上であった場合。ただし、その後、350万円を下回った場合は、翌年から交付を再開することができるものとする。
(7) 国が実施する報告の徴収又は立入調査に協力しない場合
(8) 第19条に規定する中間評価によりC評価相当と判断された場合
(交付の休止届及び再開届)
第11条 資金交付対象者は、病気その他のやむを得ない理由により農業経営を休止する場合、町長に休止届(様式第6号)を提出しなければならない。
(交付の休止及び再開)
第12条 町長は、資金交付対象者から前条第1項の規定による提出があり、その内容がやむを得ないと認められる場合、資金の交付を休止するものとする。なお、やむを得ないと認められない場合は、資金の交付を中止するものとする。
2 町長は、資金交付対象者から前条第2項の規定による提出があり、適切に農業経営を行うことができると認められる場合、資金の交付を再開するものとする。
(2) 虚偽の申請等を行った場合、資金の全額
(住所等変更届)
第15条 資金交付対象者は、交付期間内及び交付期終了後5年間に氏名、居住地や電話番号等を変更した場合は、変更後1箇月以内に住所等変更届(様式第9号)を町長に提出しなければならない。
(1) 資金交付対象者への面談により、次の事項について確認する。
ア 営農に対する取組状況
イ 栽培・経営管理状況
ウ 青年等就農計画等達成に向けた取組状況
エ 労働環境等に対する取組状況
(2) 圃場を確認し、次の事項について確認する。
ア 耕作すべき農地が遊休化されていないこと。
イ 農作物を適切に生産していること。
(3) 次に掲げる書類を確認する
ア 作業日誌
イ 帳簿
ウ 農地の権利設定の状況が確認できる書類(農地基本台帳、農地法第3条の許可を受けた賃貸借若しくは売買契約書、公告のあった農用地利用集積計画若しくは農用地利用配分計画、特定作業受委託契約書又は都市農地の貸借の円滑化に関する法律第4条第1項の規定に基づく事業計画のうち該当する箇所のいずれかの書類の写し。以下同じ。)
3 交付対象者から交付終了後の就農継続期間中に就農中断届の提出があり、その内容がやむを得ないと認められる場合、就農の中断を承認する。なお、就農中断期間は就農を中断した日から原則1年以内とする。また、交付主体は就農中断届の提出のあった交付対象者の就農再開に向けた取組状況を適宜確認し、就農再開に向けたフォローアップを行う。
(交付対象者の中間評価)
第19条 町長は、交付対象者の交付期間2年目が終了した時点で、当該交付対象者の中間評価を実施する。中間評価は、以下の方法により行う。
(1) 町長は、次条に規定するサポートチーム、県普及指導センター等の関係機関や指導農業士等の関係者で構成する評価会を設置する。
(3) 評価区分は、原則として、A(良好)、B(やや不良)、C(不良)の3段階とする。
(4) 町長は、A評価の交付対象者については、引き続き交付を継続する。なお、A評価の交付対象者のうち希望する者については、審査を実施した上で、第21条に規定する経営発展支援金を交付する。また、B評価の者については、サポートチームを中心とした重点指導の対象者として認定し、1年間、重点指導を行いつつ交付を継続し、再度、中間評価に準じた評価を行う。C評価の者については、資金の交付を中止する。
(サポート体制の整備)
第20条 町長は、平成29年度以降の新規交付対象者の「経営・技術」、「営農資金」、「農地」の各課題に対応できるよう、県普及指導センター、農業協同組合、株式会社日本政策金融公庫等金融機関、農業委員会等の関係機関に所属する者及び指導農業士等の関係者で構成するサポート体制を構築するものとする。また、同体制の中から、交付対象者ごとに「経営・技術」、「営農資金」、「農地」のそれぞれの専属の担当者(サポートチーム)を選任し、交付対象者の上記各課題の相談先を明確にするものとする。サポートチームは、原則として10月と4月の年2回、交付対象者の経営状況の把握及び諸課題の相談に対応し、サポートチーム活動記録(様式第16号)を取りまとめるものとする。また、前条の中間評価においてB評価相当とされた者に対し、評価結果を踏まえた重点指導案をとりまとめ、翌年1年間、指導を行うものとする。
(経営発展支援金)
第21条 第19条に規定する中間評価でA評価相当とされた者のうち、経営発展支援金(以下「支援金」という。)の交付を希望する者を交付対象とする。
2 交付に関する手続は次のとおりとする。
(1) 支援金の交付を希望する者は、経営発展支援金交付申請書(様式第17号。以下「支援金交付申請書」という。)を町長に提出する。
(2) 町長は、支援金交付申請書の内容を審査し、交付対象者のさらなる経営発展につながる取組であると認める場合は、承認し、審査結果を交付対象者に通知するとともに、支援金を交付する。
(3) 前号の承認を受けた交付対象者が、承認された内容を変更する場合は、変更した交付申請書を町長に提出する。
(4) 町長は、支援金交付申請書の変更申請があった場合は、第2号の規定に準じて承認する。
(5) 町長は、承認された内容を実施し、事業完了(取組終了)後1か月以内又は該当事業年度の3月末日までに経営発展支援金実績報告書(様式第17号。以下「支援金実績報告書」という。)を提出し、承認を得る。
4 経営コンサルタントとの契約等、期間のある取組を実施する場合の支援対象期間は最長1年間とする。
5 実証ほ設置等、取組を実施できる時期が限定されるものについては、翌年度に取り組むことも可能とする。
6 融資機関から行われる融資を活用し、農業用機械等の導入等の事業を行う場合について、当該事業に係る経費から融資額を除いた自己負担部分に充当することも可能とする。
(雑則)
第22条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は町長が別に定める。
附 則
この要綱は、告示の日から施行する。
附 則(平成27年12月24日告示第131号)
(施行期日)
1 この要綱は、告示の日から施行し、平成27年4月1日以後の農業経営から適用する。
(経過措置)
2 この要綱の施行の際現に改正前の東彼杵町青年就農給付金給付要綱の規定に基づき実施している事業に対する同要綱の適用については、改正後の第8条第3項を除き、なお従前の例による。
3 この要綱による改正前の東彼杵町青年就農給付金給付要綱に基づき給付金の給付を受けている者が、平成27年4月1日以降に改正後の同要綱第3条第2号に規定する夫婦共同経営に計画変更する場合は、夫婦合わせて改正後の同要綱を適用するものとする。
附 則(平成29年12月15日告示第125号)
1 この要綱は、告示の日から施行し、平成29年4月1日以後の農業経営から適用する。
(経過措置)
2 この要綱の施行の際限に改正前の東彼杵町青年就農給付金交付要綱の規定に基づき実施している事業に対する同要綱の適用については、なお従前の例による。
附 則(平成30年12月11日告示第101号)
(施行期日)
1 この要綱は、告示の日から施行し、平成30年4月1日以後の農業経営から適用する。
(経過措置)
2 この要綱の施行の際、現に改正前の東彼杵町農業次世代人材投資資金交付要綱の規定に基づき実施している事業に対する同要綱の適用については、なお従前の例による。
附 則(令和2年6月1日告示第87号)
この告示は、令和2年6月1日から施行し、改正後の東彼杵町農業次世代人材投資資金交付要綱の規定は令和2年4月1日以後の農業経営から適用する。